新感覚な味

 

 

ある人が食リポ「この味は新感覚だ」と言ったとする。あなたはどう感じるだろうか?

 

新感覚ということは未だに食べたことがない味。美味しいか、不味いかの二択だ。

 

今まで生きてきた上で食事の際に、「まずい」と感じたことが少ない。ほぼ、うまい。

だから、私にとって新感覚はまずいという考えに辿り着く。

うまいものならば、もっといい表現ができるだろう。

 

 

大体の食べ物はうまいが、ごく稀にまずいと感じることがある。

手作りのまずい食事を口にしたとき、感想を教えてという言葉を言われたらどうすればよいのだろう。

 

うまいものならば素直にうまいと言えば良い。

食感や香りなどを瞬時に把握し、相手が喜ぶ感じに文を並べて伝えればよい。

「プリプリしてて新鮮」「香りがスパイシー」

とても簡単だ。

 

しかし、まずいものはどうだろう。

演技をしてうまいと言っても、箸が進まない。そして相手は何かを察知し、激怒するのだ。

 

まずいものは、まずい。

脳内のシナプスが一旦停止し、私に言う。

危険だよ。もう食べちゃダメだよ、ダメ。からだにわるいから。

 

言葉が出ない。これは、何の味だ。

何か絞り出てこい。これは、何の味だ。

何なんだ、教えてくれ。もう、どう伝えればいいんだ。

 

 

 

 

「新感覚だね」

 

 

 

 

 

 

一度だけ、母の作った料理がとてもまずかった。

こんなの食えない。まずい。が正直な感想だった。

 

そして、感想を求められた私が言葉を放つ。

 

「新感覚っぽい」

「なんか、食べたことない味がする」

 

 

使った。

そして、箸が進まなかった。

 

 

 

母は激怒した。

 

「あんた、もう食べんでいいよ」

冷静に怒られた。

 

そして、食事を捨てられた。

生ゴミ袋にポイされた。

 

 

 

 

 

 

 

やはり、「新感覚」はまずいのだ。

これ以来、私はこの言葉をまずい表現として考えている。そして、もう使わない。

使っていたなら察してくれ。

 

 

 

 

そもそも、オブラートに包んだ表現でも怒られるのなら正直にまずいという感想を言ってみたい。

 

 

これ、めっちゃまずいぞ。

食えん、食えん。

逆に感想教えて言うまえに、味見をしたか教えてくれ。

クソマズ祭りじゃ!食えん!食えん!

君の舌を治療してやろうかー? 

クソマズ祭りじゃ!食えん!食えん!

うんこの気持ちも考えろ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

殺されるだろうか?