既視感
私の友人の、Kちゃんは笑顔が素敵である。
Kちゃんはクラスメイトであり、全てを器用にこなすとても賢い子である。そんなに仲が良いというわけではないが、たまに暇なときに休み時間に話すような程度の仲である。
私は彼女の笑顔がとても大好きだ。
真顔でも笑っているような感じで、さらに笑うとニコニコ100%である。元気100倍もらえそうな、レビューは星5つ余裕でもらえるくらい華やかに笑う。もう十分に心から笑っていますね。OK、OK。という感じだ。
そして、私はこの笑顔をどこかで見たことがあるとずっと思っていた。
ある日、チーム活動をする時に彼女と一緒の班になった。あるテーマについて話し合い、活動していくというもので順調に行えた。
やはり、笑顔が素敵だ。
これが頭の中から離れなかった。なんでだろう?ずっと考えていた。
そして、無事にその活動も終わり、平凡な毎日を過ごしていたある日。
私はバラエティ番組を見ていた。その時、衝撃的な出会いをした。なぜ、彼女の笑顔が素敵だと感じてしまっていたのか理由がわかった。
彼女の笑顔がバイキングの小峠にそっくりだった
そう。
これが大正解だった。
あの、見たことある素敵な笑顔。
全て、小峠だった。
小峠のしわざか〜と若干の悲しさと嬉しさで何とも言い難い気持ちになった。
私を悩ませた笑顔の正体がわかったので、後日、ウキウキな気分で彼女に伝えた。
彼女はキレた。
あの笑顔が素敵な彼女がめちゃくちゃ怒った。
私が上手く伝えられなかったのが悪かったのか、めちゃくちゃに怒られた。
「前からさ、Kちゃんの笑顔が良いなって思ってて、なんでこんなに思うのかがやっとわかったんだよね。Kちゃんの笑顔は小峠に似てるからなんだって!わかる?めちゃくちゃいい笑顔だよ!」
と、力説した。
かなり粘って、いい感じに伝えられてたなと思ったが、その日から数日、口をきいてくれなくなった。
そして、数日後に彼女からこう言われた。
「お前は笑顔も何もかも全部、バカリズムに似てる」と。
やっぱり彼女は怒った顔より、笑顔が一番素敵だなぁ…